TINサーフェスは、横断図作成や土量計算、ICT建機のデータとして利用機会が増えてきていますが、同時にさまざまな不具合やエラーに遭遇することも増えています。
別途3D-CAD等でTINサーフェスを編集するためには、読込んだTINや作成したTINをDXF形式にエクスポートする必要があり、不便さもあることから本機能を追加しました。
「複製」は、選択したTINオブジェクトを同じページまたは新しいページに複製(コピー)を作成します。TINを修正・編集したい場合にオリジナルを残す時などに利用します。
「修正・編集」は、読込んだTINまたは作成したTINに対して修正・編集を加えるものです。修正・編集として次の機能があります。
各機能の詳細は、後の頁で説明します。
プロパティツリービューで作成したTINや読込んだTINを選択状態にします。右クリックのショートカットメニューから[選択したTINの複製を作成]をクリックします。
または、3Dビュー上のオブジェクト選択操作[Alt]+[右クリック]で表示されるショートカットメニューから[選択したTINの複製を作成]を選択します。
複製するTINの出力先を新しいページまたは現在のページから選択します。
出力するデータ名に自動テキストが表示されるので任意で編集します。
[OK]ボタンをクリックすると複製データを作成します。
プロパティツリービューで作成したTINや読込んだTINを選択状態にします。右クリックのショートカットメニューから[選択したTINの修正・編集]をクリックします。
または、3Dビュー上のオブジェクト選択操作[Alt]+[右クリック]で表示されるショートカットメニューから[選択したTINの複製を作成]を選択します。
上記メニューの選択後、「TINの修正・編集」ウインドウが開きます。修正・編集の各操作はこの画面で行い、[更新]ボタンをクリックして対象のTINに対して修正・編集を加えて更新します。
①メニュー: メニュー選択タブと入力項目を配置。実行ボタンは右側に配置。
②ツールバー: 各3Dビューボタン、3D表現方法、色設定のボタン等を配置。
③3Dビュー: 編集中のTINを3Dで表示。マウス操作はメインの3Dビューと同じ。
④ステータスバー: 処理状態・通知内容・頂点座標値・色付きTINか否か を表示。
⑤実行ボタン: 各メニューの実行ボタンはここ。
⑥元に戻す・全リセットボタン: [元に戻す]は各メニュー1回のみ。[全リセット」は編集中の全てをリセットしTINデータを編集前の初期状態へ。
⑦TINプロパティ: 編集前と編集後の各項目を表示。[TIN解析]では解析結果を表示。
⑧更新・キャンセルボタン: [更新]ボタンは更新(編集による変更を有効にしてTINに反映)してウィンドウを閉じ、[キャンセル]ボタンでは更新せずにウィンドウを閉じる。ツールバーにもボタンを配置。
[TINの修正・編集]ウインドウでは、境界エッジの強調表示が可能です。
通常TINの内部にある三角形の面は3つの辺全てが他の面と隣り合っていますが、端部にある場合は、1つまたは2つの辺に隣り合う面がありません。このように隣り合う面がない辺を繋いだ線を「境界エッジ」と呼ぶことにしています。
画面表示の他、[TIN解析]メニューにより、境界エッジの数等をテーブル表示します(詳細は次頁)。
境界エッジの数で次がわかります。
境界エッジが一つ:TINが一つの領域で閉じており、内部に穴がない正常な状態。
境界エッジが複数:リージョン(TINに閉じた領域)が複数あるか、または内部に穴がある。
境界エッジが複数ある場合、リージョンか穴かは目視でも確認できます。
複数のリージョンが存在し、互いの端部が重なっている場合は、頂点の座標値が同じであるのに別の頂点として面が参照している状態(重複頂点)が考えられます。
[頂点マージ]メニューにより、重複頂点を解消し、複数のリージョンの単一化を図ります。
[TINの修正・編集]ウインドウでは、TINを構成する全三角形の面の裏面を裏面色で表現します。
裏面色は指定できます(ツールバーの[裏面色]ボタン)。
裏面は[面反転]メニューで反転できます。
[TINの修正・編集]ウインドウでは、TINプロパティをテーブル表示します。
面数、頂点数、最小X、最大X、最小Y、最大Y、最小Z、最大Z、表面積、平面積
の各項目の値を編集前後の値で表示します。